1Fは地域に根差し、愛される場をめざして設計しました。サステナブルな建材を多く使用し、受付・壁面にウォールグリーンを設置、ナチュラルな空間に仕上げました。
エントランスの天然木材のウォールには、フォーバルの社名サインを目線の高さに大きく設置。宮城県の伝統工芸品「松川だるま」の左右には、エコワク証明、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)認証の盾を配置。
あらゆる情報を可視化したショールームは回遊型動線とし、展示や設置した5つのサイネージモニターを見て回れるように設計しました。
モニターでは、オフィスの人や環境を可視化でき、消費電力と創エネの状態も見える化しています。隣接した応接室・セミナールームへもスムーズに移動することが可能です。
待合スペースには、サステナブル素材で造作したベンチ、カウンター、スツールを配置。奥のグリーンウォールには、消費電力と創エネを可視化できるモニターを設置しました。
在籍確認ツールが投影されたモニター
2本の柱を利用した展示スペースは、柱の面ごとに展示内容を変えることによって、8カテゴリーの展示が可能。土台を囲む藍色は、天然藍を木炭で発酵させて染める技法が用いられています。
頭上に紙原料のペンダントライトが配された応接室
天然苔でつくられたインテリア
床を異なるカラーで貼り分け、デスクを配置しやすくしたセミナールーム
セミナールームは、スライディングウォールの導入により広さを調整することができ、活用の幅を広げました
ワークスペースである2Fは、働き方の変化や、多様性を吸収できるオフィスを設計しました。グループワーク、ペアワークをボリュームゾーンに、自然と人が集まりコミュニケーションが生まれる場をめざしました。また、生産性を高める工夫として、「静か」から「賑やか」のグラデーションになるように各エリアをレイアウトしています。
働き方の多様化が進んだことにより、社員同士の雑談や相談といった会話の機会が減りつつある昨今の傾向を解決するべく開発されたワークデスク。高さ違いのレイアウトをシームレスに組み込むことにより、幅広いコミュニケーションが生まれます。天板は、亜麻仁油由来のリノニウム素材で環境にも優しいアイテムです。
社内のMTG、タッチダウンスペースとして大活躍する定番ファミレスブース。頭上には、竹を原材料にしたペンダントライトが配されています。
音問題を解消するべく誕生したテレキューブや半個室ブースを設置したソロワークエリア
中央にグリーンを置き、程よく前方の目線を遮るビッグテーブル
持ち歩けば、どこでも電源を供給しながらワークすることができるポータブルバッテリー
大きな窓を解放すればバルコニーに抜けられることで分断されず、レクリエーションなど交流の場として全体を活用できるスペースに。カフェのようなカジュアルな雰囲気も手伝い、社内の一体感の醸成や、帰属意識の向上が期待できます。家具も屋内外で統一感のあるものを選んでいます。
会議室のカーペットは裏表両方が再利用素材で作られた製品。セミナーやワークショップなど、目的に合わせ自在に動かすことができるチェアを選び利便性を高めました。
レクリエーションや社内MTGで活躍する壁面モニター
リゾートテラスのような、ゆったりとしたガーデンソファ
「一般的なオフィスの構築では、オフィスの専有部という限られた空間のなかで間仕切り、家具を計画し、意匠を落とし込んでいきますが、このプロジェクトは、更地からプロジェクトが開始されました。
フォーバル社には、『閉ざされた場ではなく、お客様を呼び込み、お客様同士の交流の場にもなるオフィスを創出したい』という想いがあったので、地域に根差した公共性のある施設としての最適解を、入居後のメンテナンスも考慮しながら計画していきました。例えば、AEDの設置場所は、従業員だけではなく、地域の皆さまにとって取り出しやすい場所について議論を重ねた結果です。」
「また、社屋建設を担う積水ハウス社とは、綿密な打ち合わせをして重複がないよう工事のすみわけをしながら進めました。
全体でエコワクの考え方を設計コンセプトに地域に根付いた働く場をめざす一環で、各会議室の名称は東北の県の木(ケヤキ、ヒノキ、アカマツ)になっています。このネーミングは、フォーバル社の現地の社員が公募して決めてくれました。」
「トイレのサインには、私たちのご提案で仙台の『こけし』をモチーフにしたものをデザインしました。」
女性、多目的、男性のトイレのサイン
リンゴバイオPVCレザーのクッションマット
土を原料につくられたペンダントライト
バッキングを再利用した塩ビタイルの床材
ウイルス対策と脱炭素を同時に実現するUV-A除菌LED照明「キレイル」
竹が原材料のペンダントライト
環境配慮型オフィスとすることで、ESG経営の実現に寄与する今回の新社屋開設。フォーバル社が重視する「人的資本経営」の考え方から、働きがいやイノベーションを生み出せる環境の構築にも力をそそぎました。
以上、フォーバル社の新社屋開設プロジェクトをご紹介させていただきました。
働き方や考え方が多様化する昨今、オフィス環境の変革は、社員のワークエンゲージメントやコミュニケーション、採用における課題解決に繋がることが大いに期待できます。
FRSの「エコワク」に基づいたオフィスづくりは、環境負荷低減に配慮しながら、働く場を最適化します。
ESG経営の実現や人的資本経営を見据えたオフィスづくり、オフィスにおける課題の解決をご検討の方は、是非お気軽にお問い合わせください。