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コラム : 第45回

働き方改革の救世主となるか⁉「ワーケーション」のすすめ

皆さん、こんにちは!FRS広報チームです。
暑中お見舞い申し上げます。

長引いた梅雨がとうとう明け、夏本番!!
陽ざしが痛い今日この頃…。こまめな水分補給や日傘の活用など、熱中症にもご注意くださいね!

さて、今回のコラムは、お盆休みのかたもいらっしゃるのでは?ということを踏まえ、昨今、何かと話題の「ワーケーション」についてです!
“コロナ禍を受け与党が検討中の追加支援策のひとつに、ワーケーションが含まれている”という内容の報道が、記憶に新しいかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
「働き方改革」が叫ばれている昨今、

働く場所を変えることで心身ともにリフレッシュができ、業務の生産性を上げながらも地方活性化に貢献できる

そんなワーケーションは、新しい働き方として期待されています。
「おいおい、それなら全ての企業が導入しない理由はないじゃないか」
そんな声が聴こえてきそうですが、いろいろ課題もありそうなのです。

ぜひ最後までお付き合いください!

■ワーケーションとは?

まず初めに、ワーケーションについて改めて整理していきます。
ワーケーションについて記載のある複数のWebサイトを参照してみると、多少解釈が分かれる点はありそうですが、概ねこういう説明になりそうです。

「ワーク(Work)」と「バケーション(Vacation)」から成る造語(Workation)。オフィスを離れて中・長期間リゾート地などに行き、チャットツールやWeb会議システムなどを使用し業務をこなしつつ、休暇を取ること。旅費・交通費などは労働者側の負担であることが一般的。

なるほど、テレワークとの大きな違いは、自宅でもカフェでもなく「リゾート地などに行く」という点にありそうですね!
その歴史を紐解いてみると、2000年代のアメリカ、休暇をあまり取らず、休暇中でも電話での業務応対など完全な休暇にならないことが多いビジネスパーソンが多い中、ノート型パソコンやWi-Fiなどのモバイル通信環境進化と相まって、公式に認められたワーケーションという形が誕生したのだとか。
確かに、ノートPCとWi-Fiさえあれば、成立する業務は多そうですもんね!

一方、中長期休暇が一般化していない日本では、休日に仕事をすることをワーケーションと称することもあるのだとか。らしいと言えばらしい、少し残念な話ですね…
さて、まだまだ一般的とは程遠いように感じるワーケーションですが、じつは日本国内でも、ユニリーバ・ジャパンが2016年にスタートしたWAA(Work Anywhere and Anytime)をはじめ、日本航空、JTB、地方自治体などで事例があるようです。

日本航空(株)では、空港などでシフト勤務をする社員を除いた約4,000人を対象に、2017年の夏よりテレワークの一環として、ワーケーションを取り入れました。(中略)和歌山県では、全国の地方自治体に先駆けワーケーションを推進・PRしています。世界遺産・熊野古道の修繕活動等のCSR活動企画やWi-Fi環境のある仕事場の提供を含むワーケーション体験会を開催するとともに、ワーケーションPR動画の作成等を行っています。

引用元:

国土交通白書2018「我が国における新たな兆し」より

■ワーケーション、そのメリットとデメリット

さて、そんなワーケーション。リフレッシュしながら生産性や創造性が高まる…働く環境として夢のような環境です。
しかも、こんな制度がある会社は、従業員のエンゲージメントも高まり、結果として離職率の低下が期待できそうです。
当然、採用時のPRにも一役買ってくれそうで一石三鳥!
これは、メリットしかないんじゃ…⁉

いえいえ、そんなことはありません。もしそうなら世界中がそうなっているハズです。
実際、導入には数々の障壁がありそうなんです。

喧噪や無機質な都市を離れ、通勤ラッシュからも解放され、豊かな自然環境や落ち着いた雰囲気の中で働くことで創造性や生産性が高まり、有給休暇の取得率も高まる。また、滞在地にとっても交流居住による人口の増加や地元での消費に伴う経済振興につながるとして期待されている。
一方で一般的なテレワーク同様に、仕事と休暇の線引きや勤務時間の認定が難しいといった課題や、テレビ会議のシステムなどを整備する設備投資の必要性が指摘される。

引用元:

Wikipedia

■ワーケーションに立ちはだかる壁とは

夢の働き方、ワーケーション。実現するためにはどんなハードルがあるのでしょうか。

仕事と休暇の線引き

最も大きいのはこの問題かもしれません。想像すると確かに、休暇なのか仕事なのか曖昧だと、特に日本のように上下関係があることが一般的で、業務範囲が多岐に渡る場合には困ることが多いような気がしますね。中には、申し訳ない気持ちになってしまう人もいそうです。
その点、いわゆるジョブ型(=組織が求める特定の職務(ジョブ)ありきで、その仕事に人を充てるという考え方)と呼ばれる雇用方針の組織や、成果報酬型の傾向の強い組織には特に向いているのかもしれません。

通信環境・セキュリティの問題

忘れてはいけない重要なポイントです。遠隔で業務に参加するということは、社内よりも通信に依存する部分が圧倒的に多いハズ。安定した通信環境のある場所なのかどうかは事前によく調べておく必要がありそうです。そして、情報漏洩リスクはないかどうか。これは組織側がセキュリティ確保の手段を講じる必要がありそうです。

トラベルコストの負担問題

ワーケーションは、中・長期宿泊が前提。その旅費交通費は経費(=出張旅費)と言えるのか?それとも休暇なのだから個人負担なのか?まだまだ個人負担が一般のようですが、ココも大事な論点ですね。

そして、他にも立ちはだかる障壁のひとつが…

印鑑問題

欧米諸国のサイン文化に対して、日本は印鑑決済が一般的。テレワークと同様、捺印書類の処理も障壁となります。電子契約がメディアの露出を高めていますが、いつ頃、どこまで普及していくのかにも注目が集まります。

■まとめ

以上のように、ハードルが低くはないワーケーション。
とはいえ、大きな変革には多少の障壁はつきもの!
実現できれば、働くことがもっと楽しめたり、家族や恋人との時間も増えるかもしれませんね。
組織としても個人としても、大きな決意、そして投資が要るかもしれませんが、価値がありそうです。
一度、議論されてみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございました!

■参考資料

・国土交通白書2018

・JALプレスリリース

・ユニリーバ・ジャパン